曾祖父のお盆帰省。
今回はお題にそって書いてみる。
「子供の頃の不思議な体験」。
曾祖父は私が五歳くらいの時に亡くなった。
会ったことがあるのは一度や二度くらい。
しかし、私が持っていたおもちゃのカメラにお姫様のようなポーズをしていたりと、面白い人だったので記憶に鮮明に残っている。
大好きな人だ。
曾祖父が亡くなった次の年の夏。
ある日、私は洗面所で手を洗っていた。
その時、洗面所の横にある風呂場から私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
直感的に「ひいじいちゃんだ」と思った。
風呂場の戸をすぐさま開けたが当然そこには誰もおらず、「会いに来てくれたんだ」という不思議な嬉しさが残った。
なぜだか怖いという気持ちは全くなかった。
守られているような温かさがあった。
今思うとお盆が近かったから会いに来てくれてたのかな。
母がおじいちゃんっ子だったこともあり、我が家の食器棚には今も曾祖父の小さな写真が置かれている。
きっとずっと見守ってくれているのだと思う。